集団感染恐るるに足らず ウンチの太さが「ノロ」を退治する

■免疫力の強さの象徴

「かつてノロウイルスの感染者を調べたところ、無症状だった3割は、腸内細菌が十分でしたが、下痢や嘔吐などに苦しんだ7割は腸内細菌が不十分でした。腸内細菌は、食中毒を起こす外敵をやっつけ、免疫の中心を担う。腸内細菌の数が発症を左右するのは、そのため。ウンチの3分の1は腸内細菌の死骸ですから、ウンチの大きさと免疫力の強さは密接な関係があるのです」(藤田氏)

 腸内細菌が生まれてから死ぬまでのサイクルは1日。“大きなバナナみたいな健康の便り”が毎日あればいいが、そうでない人は腸内細菌を増やす生活を心掛けること。

「腸内細菌は野菜や穀物に含まれる食物繊維をエサに活性化し、納豆や漬物、ヨーグルトなどの発酵食品を食べると、数が増えます。野菜や穀物、発酵食品を積極的に取ることです」(藤田氏)

 刺し身やトンカツを食べても、つけ合わせのツマやキャベツを残すという人は、つけ合わせも全部食べるようにする。ノロの感染を防ぐことは不可能だけに、免疫力アップが不可欠だ。

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