一生腕が上がらないことも 甘く見ると怖い「五十肩」

 すでに拘縮肩まで進行している人や、注射とリハビリを半年間行っても効果が見られない人には、内視鏡手術が効果的だ。
「肩に部分麻酔をかけ、5ミリの穴を4カ所開けて、そこから4ミリの内視鏡を入れます。肩峰の裏側のトゲを取り、肩の関節の癒着をはがし、腱板の傷をきれいに治す根本治療なので、拘縮肩の人も腕が肩の高さ以上に上がるようになります」

 2泊3日の入院で、術後は3カ月ほどのリハビリが必要だ。仕事に復帰できるのは、デスクワークなら術後1週間が理想。健康保険が適用されないので、入院費含めて10万円前後かかる。
「これまで400例ほど手術をしていますが、術後の感染症などは一例も起こっていません」

■糖尿病の人は悪化しやすい

 神戸准教授は五十肩の患者を調べる中で、意外な事実を突き止めた。
「手術前には血液検査などを行います。97人のデータを調べたところ、男性の3割が糖尿病でした」

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