下痢、便秘、汗っかき… あなたの体調不良は糖尿病が原因だ

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「糖尿病による下痢は便秘と下痢が交互に起こり、腹痛を伴わないことが多い。便秘は自律神経障害に伴う腸管の蠕動運動の低下による結果です。また、自律神経の異常で胃の蠕動が弱まり、胃内に食物が停滞。小腸に食物の流入が遅れて吸収速度が一定せず、突然血糖値が乱れることがあります」(別の糖尿病専門医)

 意外に思われるだろうが、糖尿病の人は立ちくらみもひどくなる。

「健康な人は寝ているときと起きたときの全身の血圧差が出ないように自律神経が制御しています。ところが、糖尿病の人がいきなり立ち上がると、それが機能せず、脳の血圧が一気に下がり、立ちくらみが起きるのです」(辛院長)

 食事のたびに汗をかくという人も糖尿病性神経障害を疑った方がいい。

「食事中に汗をかくのは、味覚性発汗といい、通常は辛いものを食べたときに汗が出ますが、甘いものや酸っぱいものでかく人もいます。ただ、毎食、汗をかくというのは神経障害が起きている可能性があります。逆に、暑いのに汗をかかなくなったという人もいます。汗が出ずに皮膚が乾燥することで、かゆみが出ることもあります」(辛院長)

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