50代のある男性は、腰痛のため貼り薬を使用中に風邪をひき、大量の風邪薬を飲んだ後に体調不良となって診療所に駆け込んできたという。
「男性はおしっこがオレンジ色で、白目が黄色く濁る黄疸症状が出ていました。明らかに肝臓に障害が出ており、近くの総合病院に送ったところ、即入院になりました」(石原所長)
この患者さんは風邪薬を飲む前に、大量の飲酒をする日が続いていたという。
「非ステロイド系鎮痛薬は腎臓の血流を低下させるため、腎機能を悪化させることがあります。また、心筋梗塞や心不全を増やすというデータもあり、心臓や腎臓の悪い人、血圧が高い人は気をつけなくてはなりません。安全とされるアセトアミノフェンも、お酒の後で飲むと、代謝産物が毒性を持ち、肝臓に障害を起こすことがあります」(石原所長)
問題は今後、日本でも鎮痛剤で体調を落とす患者さんが増えていく可能性があることだ。