甘く見るな! 4月がピークの「黄砂」には汚染物質がびっちり

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「黄砂の主成分はシリカ、カルシウム、アルミニウムで、大気中の物質が吸着しやすい性質があります。細菌、カビ、PM2.5や重金属などの汚染物質がたくさんくっついているので、さまざまな疾患を引き起こしたり悪化させたりする原因になるのです。しかも、黄砂の粒子の大きさは4マイクロメートルで、スギ花粉の1000分の1ほどの体積しかなく、人間の赤血球よりも小さい。そのため、吸い込むと肺の奥まで入り込みやすく、タチが悪いのです。黄砂そのものが目、鼻、肺、気管支などの粘膜を傷つける上、付着している細菌やカビなどが体内でアレルギーや炎症を引き起こします」

■外出する時の予防法は?

 黄砂による健康被害は咳、くしゃみ、鼻水、目のかゆみ、充血といった比較的軽いものから、喘息、結膜炎、アトピー性皮膚炎、花粉症などのアレルギー疾患を悪化させるケースもある。黄砂が飛来した後は、肺炎、気管支炎、COPDを発症・悪化させたり、心筋梗塞や脳卒中の患者が増えたりするというデータも報告されている。

2 / 3 ページ

関連記事