徹底解説 乳がんのなぜ?

マンモグラフィーは信頼できるのか

乳がんであることを告白した北斗晶(C)日刊ゲンダイ

 乳がんのため、右乳房の全摘出手術を受けた元女子プロレスラーでタレントの北斗晶(48)。毎年、欠かさず乳がん検診を受け、マンモグラフィーを行っていたが、がんが発覚したときは、すでに腫瘍が2センチまで大きくなっていた。

 マンモグラフィーは、乳房を機械で挟み込み、平らにしてレントゲン撮影する検査だ。しかし、白く映る乳腺の中から、白く映るがんを見つけるため、非常に曖昧で発見しにくい。石灰化を起こすタイプは見つけやすいというが、そもそもマンモグラフィーに効果はあるのだろうか。

 マンモグラフィーによる乳がん検診の有効性については、世界中でさまざまな議論がある。欧米で行われた複数のランダム化比較試験の検討によると、「50~74歳の女性で、乳がんによる死亡が減少する」ことが分かっている。しかし、一方では、「マンモグラフィーによる乳がん検診は、通常の視触診などと比較して、乳がんによる死亡を減らす効果がなかった」というカナダの研究もある。

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