有名病院 この診療科のイチ押し治療

【慢性疲労症候群】 静風荘病院・女性外来(埼玉県・新座市)

静風荘病院の天野恵子特別顧問と和温療法に使われる医療用サウナ(提供写真)

 それで天野医師が5年前から取り入れたのが、患者が医療用の低温遠赤外線サウナ室に入り体の深部を温める「和温療法」だ。元鹿児島大学教授の鄭忠和医師が開発した治療法で、重症の心不全では先進医療になっており、動脈硬化で脚の血管が狭くなる閉塞性動脈硬化症、原因不明の体の痛みが起こる線維筋痛症やCFSなどの改善効果が報告されている。

「和温療法の導入を決めたのは、自分の更年期での経験があったから。体の痛みや疲労感が強く、CFSに似た症状でした。いろいろ試して唯一効果があったのがお風呂。不定愁訴の解消には体を温めるのが一番です」

 和温療法の手順は、室温40~60度の1人用サウナ室に15分入る。その後、安楽イスで肩まで布団でくるまり、頭もタオルで包んで30分保温して終了。これをCFSの場合、4週間入院して平日は1日2回、土曜は1回、計44回行って1クールになる。

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