当事者たちが明かす「医療のウラ側」

3年ぶりに確認された「サナダムシ」

 日本では2013年を最後に報告されていませんでしたが、今回、確認されたことで日本に定着している可能性が高くなりました。薬がよく効きますが、注意が必要です。

 すでに、豚レバーの生食は食中毒の危険があるため12年に厚労省から注意喚起が、15年6月半ばから食品衛生法改正で禁止になっています。“裏メニュー”などといわれて出されたとしても食べてはいけません。

 ただ、気になるのは「アジア条虫症」は感染症法が対象とする病気ではなく、報告義務がないことです。感染経路を明らかにしたり、再発防止をしっかりできる状況ではありません。

 観光立国を打ち出している日本は、出入国者が飛躍的に伸び、食材の国際化も著しい。にもかかわらず、法律が整っていないことは心配でなりません。

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