役に立つオモシロ医学論文

一人っ子や祖父母同居の子供は肥満になりやすい

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 その結果、同居する兄弟がいない子供では、そうでない子供に比べて8歳以上で肥満のリスクが統計的にも有意に増加することが示されました。特にリスクが高かったのは、男児では11歳で1・87倍、女児では10歳で1・75倍でした。また、祖父母と同居している子供では、そうでない子供に比べて5歳半以上で肥満のリスクが統計的にも有意に増加することが示されました。特にリスクが高かったのは、男児では13歳で1・54倍、女児では11歳で1・51倍でした。

 この研究では、子供の生活習慣改善においては、成長に伴う家族構成の変化を考慮することも重要であると結論されています。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。