受診までの「応急処置」

トゲが刺さったら…5円玉を押し当てると抜きやすくなる

一度刺さってしまうと、意外と抜けない(C)日刊ゲンダイ

 トゲを抜いた後に、指であれば口に含んだり、血を吸いだしたりする人も多いはず。しかし、口の中や唾液には細菌が多く含まれる。細菌感染の原因になるのでやらない方がいいという。

■民間療法には細菌感染リスクが

 インターネットなどでは、「梅干し」「はちみつ」「ネギ」「ニラ」などを塗ると、トゲが抜きやすくなるという応急処置が紹介されている。だが、これらの民間療法も細菌感染の原因になるのでやめておこう。

「細かいトゲが取れずに残っても、植物性(有機物)のトゲであれば皮膚組織に吸収されるので問題はありません。痛みが続いたり、腫れたりしたら皮膚科や形成外科を受診してください。金属片のトゲは吸収されないので、場合によっては切開が必要になります」

 ある程度大きな木や竹の破片、古クギなどがささった場合には、抜いた後に水で洗浄、タオルやハンカチで傷口を圧迫して止血処置をする。そして、早く受診しよう。

「刺さった木片や古クギなどの先に土が付着していると、破傷風に感染する恐れがあります。傷口の奥を洗浄・消毒して、抗生物質の内服とワクチン接種をした方がいい。それに深く刺さっていれば、骨や腱、神経などに異常がないか調べる必要があります」

2 / 2 ページ