6歳以降は治療が困難 幼児の弱視を早期発見できる検査機器

スポットビジョンスクリーナー。使い方は簡単(提供写真)

 人間は生後1~2カ月でものの形や色がわかるようになり、4カ月ぐらいで動くものを追って目を動かせるようになる。3歳くらいで0・5程度、4~5歳で1・0の指標が判別できるようになり、8~9歳くらいで大人と同じ両眼視機能を含む視機能が完成する。

「それまでに目の病気や、強い遠視や乱視、斜視などがあると視力の正常な発達が妨げられて、その後治療を行っても思うような効果を得ることは難しいといわれています。子供の低視力には『未熟児網膜症』などのような器質的な障害や病気によるものと、『遠視』や『乱視』が原因となって視機能の発達が途中で止まる場合の2種類があります。多いのは後者で、何らかの原因でピントの合った鮮明な像が網膜に映されないままでいることで、細かいものを見るための脳や神経の働きが十分に成長せず、視機能の発達が途中で止まってしまうのです」

 その治療は簡単で、6歳くらいまでに眼鏡をかけて網膜にピントの合った鮮明な画像を映すことで最大矯正視力が向上することが期待できる。

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