6歳以降は治療が困難 幼児の弱視を早期発見できる検査機器

スポットビジョンスクリーナー。使い方は簡単(提供写真)

「ただし、片方の目だけが特に悪い場合は、健康な目をアイパッチで隠すなどして、悪い方の目を強制的に使わせることで発達を促す方法を用います。斜視の場合はプリズム眼鏡なども使いますが、程度が強いときは手術をするケースもあります」

 日本では母子保健法に基づく3歳児眼科健診が市町村で行われていて2016年度は95・8%と高い実施率を誇る。ところが、この検査をすり抜けて3年後の小学校の就学時健診で見つかる弱視は少なくない。3歳児眼科健診が視力検査中心で行われているからだ。

 実際、1次がアンケートによる問診と家庭内での視力検査(2・5メートル離れた視力0・5に相当するランドルト環や絵による検査)、2次が保健センターなどでの検査で、有効とされる屈折検査が行われるのは2次で、治療が必要な目の病気が疑われた幼児に対して実施される3歳児精密検査のときだけだ。

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