感染力はインフルの5倍 流行中の百日咳はこんなに恐ろしい

菌の排出は、咳が出始めてから3週間ほど(C)日刊ゲンダイ

「百日咳」と聞いても、あまりピンと来ない人もいるのではないか。いま、この百日咳の患者が増え続けている。私たちはどう対策を取ればいいのか? 東京・米山医院の米山公啓院長に話を聞いた。

 国立感染症研究所が毎週火曜日に発表している内容によると、百日咳の患者の報告数は、7月29日から8月4日までの1週間で231人。今年の累積報告数は1万110人に達している。都道府県別の累積報告数を見ると、東京885人、福岡652人、千葉628人、大阪555人だという。百日咳は2018年からすべての医師が全患者数を報告することとなった。18年は暫定値で1万1190人。

「百日咳が恐ろしいのは、母親からの免疫が十分ではない乳児が感染した場合、死亡するリスクがあることです。大人では命にかかわることはありませんが、乳児や子どもへの感染を考えると、もしかしてと思ったら早い段階での医療機関の受診が望ましい。小さなお子さんがいる家庭ではなおさらです。そして何より、お子さんに百日咳が疑われる症状が見られたら、すぐに小児科を受診してください」(米山院長=以下同)

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