ブロッコリー成分がうつ病・自閉症・統合失調症を予防する

スプラウトはサラダなどに(C)日刊ゲンダイ
生でよく噛んで食べるのがポイント

 ではグルコラファニンは、これらの病気を予防できるのか? 結論から言うと、できる可能性がある。

 妊娠中のお母さんネズミに炎症を起こさせ、出生後、統合失調症の前駆症状(認知機能障害など)を示す子供ネズミにグルコラファニン入りのエサを与えると、成人期における統合失調症様の行動異常は見られなかった。お母さんネズミが妊娠期から離乳までグルコラファニンのエサを取った場合は、生まれた子供ネズミは自閉症様の異常行動を示さなかった。

 また、グルコラファニン入りのエサを食べたネズミは、その後、パーキンソン病を引き起こす化合物を投与しても、パーキンソン病患者で観察されるドーパミン神経系の脱落を示す脳の異常は見られなかった。

 自閉症、統合失調症、パーキンソン病いずれも、通常のエサでは同様の結果は得られなかった。

 ここで挙げた病気は、現段階では完治に至る薬はない。ブロッコリーなどは手軽に手に入れられるので、日常的に取ってはいかが?

「生」で、よく噛んで食べた方が、スルフォラファン(前駆物質グルコラファニン)を効率良く吸収できる。

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