役に立つオモシロ医学論文

物事を楽観的に考えた方が若々しく 米国で50歳以上に調査

写真はイメージ

 なお、良好な健康状態とは、①慢性的な持病がないこと②認知機能障害がないこと③身体機能が良好であることの3つを満たすものと定義されています。また、結果に影響しうる年齢、性別、婚姻状況、教育水準などの因子で統計的に補正をして解析されました。

 その結果、最も楽観的であった人では、最も楽観的でない人に比べて、良好な健康状態を維持できる可能性が24%、統計的にも有意に増加することが示されました。もちろん、楽観的な性格が直接的に健康に影響しているというよりは、楽観的な人が、より健康に良い行動を好んでいただけかもしれません。とはいえ、適度なポジティブさを身に付けることが、心身ともに若々しくいるためのポイントかもしれません。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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