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細菌の増殖が活発に…「20~50度」が食中毒の危険温度

常温で放置したまま冷却するのは危険

 酷暑は峠を越したが、まだまだ残暑は続く。この時季でも注意が必要なのが食中毒だ。とくに今年は外出自粛のため、家庭でも買いだめ傾向が強く、食品の保存が心配だ。食中毒を防ぐために要注意なのが「食品の保存温度」だ。

 老人介護施設に勤務するある管理栄養士によれば、細菌のほとんどは20~50度で増殖が活発になるそうだ。とくに食中毒を引き起こす細菌は、人の体温に近い36~37度でもっとも増殖するとか。10度以下になると一部の細菌を除いて増殖は著しく低下し、また60度以上になるとほとんどの細菌は死滅するという。

 乾燥食品、空気や水分に触れず容器に密閉された食品は別だが、生あるいは調理済みの食品による食中毒を防ぐポイントは、10度以下で保存すること。

 また、食品を調理する場合、食品の隅々まで75度以上になるように数分間加熱すること。さらにそれを保存する場合には、できるだけ50~20度の温度の状態の時間を短くすること。常温で放置したまま冷却すると、空気中の細菌が食品に付着、混入する危険性が高まる。

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