役に立つオモシロ医学論文

食事に関連する温室効果ガスの3割は肉類 菜食が温暖化を防ぐ?

環境的に持続可能で健康的な食事を心がける

 調査の結果、3287品目の食品のうち、温室効果ガスの発生原因として特定された食品は3233品目(98%)でした。食事に関連して排出される温室効果ガスは、肉類が最多で32%を占め、次いでお茶やコーヒー、アルコール類などの飲料が15%、乳製品が14%となっています。

 また、温室効果ガスの排出量は野菜を主とする食習慣の人(ベジタリアン)と比べて、そうでない人(非ベジタリアン)で59%、女性に比べて男性で41%、統計学的にも有意に多いことも分かりました。論文著者らは「環境的に持続可能な食事を推進する政策においては、植物由来の食事に関心を向けるべき」と結論しています。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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