コロナ禍でも注目 最新医療テクノロジー

在宅社員の健康管理「バイタル測定サービス」ってなんだ?

バイタル測定サービス「Health Data Bank(ヘルスデータバンク)」/(NTTデータ提供)

 昨年には、「パルスサーベイ」という社員のストレス変調を把握できる新機能が追加されている。これもアプリで「業務量は適切である」「自分のペースで仕事ができている」「睡眠・食事は適切に取れている」など、5問程度の質問に社員に答えてもらう。その回答を分析して、高ストレス者を抽出する仕組みだ。 そしてバイタル測定サービスで分かる項目は「心拍数・心拍変動」「呼吸数」「血圧」「ストレスレベル」「肌年齢」など。これらの推定されたバイタルデータは、アプリの画面上に表示され、測定結果や推移グラフを本人や会社の担当者が参照することができる。

 では、どうして顔の撮影でバイタルデータの推定値が分かるのか。

「この測定には、カナダのNuraLogix社の特許技術を採用しています。私たちの周りの自然光は、顔の皮膚の下にあるヘモグロビンなどの成分に到達します。その成分から跳ね返ってきた反射光をスマホのセンサーが捉え、皮膚の下の血流量を特定し、その血流量の変動をAI(人工知能)が解析して各項目の推定値を算出しているのです」

 ただし、撮影する人や撮影環境によって、推定値には多少のズレが生じる。また、本サービスは医療機器ではないので、医療目的の使用はできない。NTTデータのヘルスデータバンクは、国内の約3000社(団体)、約400万人の健康管理に利用されているという。

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