「オマリズマブは非常に効果の高い薬ですが、注射がやや痛いという難点があります。そのせいか、自己注射も認められているものの、ほとんどの患者さんが外来受診で投与しています」
現在、国内外で蕁麻疹の新たな薬の研究が活発に行われている。オマリズマブとは作用機序が異なる分子標的薬(蕁麻疹の原因となる細胞を直接抑える薬)など、何年か後には、新薬が登場していることが考えられる。
「オマリズマブは高価なため扱っている医療機関があまり多くありません。抗ヒスタミン薬で良くならない蕁麻疹の患者さんは、蕁麻疹を専門に診ている医療機関に相談するといいでしょう」
なお、治療で成果が出れば、薬は使用量、頻度を医師指導のもと、徐々に減らしていくのが一般的だ。