科学が証明!ストレス解消法

相手に何かをしてもらいたければ親切の先手を…好意の返報性

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 そして、距離を縮める際は自己開示も有効です。腹を割って話してくれたり、本音を話してくれたりする人を見ると、「自分を信用してくれているんだな」と感じると思います。ただし、過剰な自己開示は厳禁です。

 心理学者のルービンは、空港の出発ロビーで待っている初対面の人に、突然、自己開示を行うというユニークな実験(1975年)を行っています。その際、自己紹介程度の自己開示であれば、相手も同様の自己開示を返すと判明した一方で、それ以上の自己開示だと相手が乗ってこないことも判明しました。自分のペースで自己開示をしても相手には響かないのです。

 自分をさらけ出すことに抵抗を覚える人もいるでしょうが、本気で相手に何かを伝えたいときは、等身大でぶつかるべき。真剣さや必死さが伝わった結果、相手も心の扉を開いてくれるのです。

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堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

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