アトピー性皮膚炎治療最前線 新薬が続々登場…医師が特に注目するのはこの2剤

アトピー性皮膚炎の新薬が次々登場している(C)日刊ゲンダイ

「現在、全身療法の薬で当院で圧倒的に処方が多いのは、デュピクセント。続いて多いのが、2021年発売のリンヴォック(一般名ウパダシチニブ)です」(小西院長=以下同)

 アトピー性皮膚炎の治療を多く行う医師の間でも、現時点で特に注目されているのはこの2剤だという。

 デュピクセントとリンヴォックの2剤を直接比較した「Heads Up試験」がある。18~75歳の中等症から重症のアトピー性皮膚炎患者を2群に分け、外用薬は用いずデュピクセントだけ、またはリンヴォックだけを投与し、比較。すると、リンヴォックはデュピクセントよりも早い段階で有効性を示し、16週時における皮膚症状とかゆみの改善率は、どちらもリンヴォックの方が有意に高かった。

「リンヴォックは非常に切れ味がいい。臨床現場でもそれを感じています。飲んで数時間後からかゆみが引いたという患者さんもいました」

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