役に立つオモシロ医学論文

ワイドショー番組はコロナの感染予防行動にどう影響したか

様々なメディアで報道されたが…(C)日刊ゲンダイ

 その結果、信頼できると評価された情報源は、テレビニュースが72.4%、オンラインニュースが54.1%、ワイドショーが50.3%、新聞が44.5%、国や自治体のウェブサイトが41.5%でした。また、ワイドショーを視聴していた人では、そうでない人と比べて、他者に注意を促す人が34%多いという結果でしたが、自身の感染予防行動とは明確な関連性を認めませんでした。

 論文著者らは「ワイドショーの視聴は感染予防行動とは関連せず、他者への注意喚起のみと関連していた。ワイドショーを放送しているテレビ局は、社会に対する影響を迅速に把握するための対応が必要である」と結論しています。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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