糖尿病患者の「目の中」はどうなってしまうのか…血管のこぶ、網膜の出血やむくみ

写真はイメージ(C)PIXTA

「皮質白内障は初期段階では気づきません。しかし、明るいところではまぶしく感じます。一方、後嚢下白内障は水晶体の中心部からすりガラス状に濁っているので、明るいところは最初からまぶしい半面、夜は瞳孔が開いて濁りのない水晶体の周辺部から光が入るので夜の方がモノが見やすく感じます。糖尿病による後嚢下白内障の進行は早く、数カ月で矯正視力が0.3程度に下がり手術が必要になることもあります」

 緑内障は、目から入ってきた情報を脳に伝える視神経に障害が起きて視野が狭くなる病気。進行は非常にゆっくりで両目で見ていると気づきにくい。健康な人でも40歳を越えると発症リスクが高まるが、糖尿病の人はさらに危険だという。

「糖尿病の人の眼圧は通常の人より高く、視神経にダメージを与えやすい。眼圧は房水と呼ばれる目の中を循環する液体の産生と排出のバランスによって決まります。糖尿病の人はそうでない人に比べて眼圧が高いとされています」

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