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米モンタナ州のエネルギー政策違憲判決は未来を救うか?

米モンタナ州の気候変動訴訟は原告の若者たちが勝訴した(Thom Bridge/Independent Record提供、AP=共同)

 その背景には若者を中心に広がるエコ不安があります。アメリカの若者の9割が気候変動に不安を感じ、5割近くが日常生活で悪影響を受けている、4割が将来子供を持つのをためらっているという数字もあるほどです。こうした不安がエスカレートすると、不眠やうつなどに発展する可能性も指摘されています。

 今回モンタナ州で判決を下した判事は「州政府の動きは、原告らに損害と傷害を与える実質的な要因であることが証明されている」と指摘しました。

 州当局はこの判決を不服とし控訴するとしています。しかし、この判決が世論に支持され、同様の訴訟が誘発されることを、期待する声も高まっています。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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