現在、爪白癬の薬は大きく分けて、塗り薬と飲み薬とがある。「塗り薬ではほぼ治らない」と前述したが、正確には治る可能性はゼロではない。
しかし塗り薬で治癒を目指す場合、かなり根気がいる。
「塗り薬を爪の表面に塗ることで、有効成分が白癬菌のいる爪の中や爪床(爪の下にある皮膚)まで浸透します。ところが、ある程度の量は浸透するものの、おそらく爪の奥の隅々までは行き渡らず、効果が見えてくるまで数カ月かかる。治るまでとなると年単位で薬を塗り続けなくてはならず、しかしそれでも治験の結果では治るのは2割弱。そもそも『塗り続ける』という大前提ができる人はわずかで、実態調査でもそれが報告されています」
塗り薬で一時は症状が改善しても、薬を中断したらまた再発する。完治には至らない。
一方、飲み薬(経口薬)は効き目が高い。