いま知っておきたい「爪水虫」最新情報(下)塗り薬と飲み薬のメリットデメリット

写真はイメージ

 それによると、外用薬(塗り薬)での治療が約6割だった。

「塗り薬が出た当初は、軽症の爪白癬では塗り薬でもいいのではないかという見方もありました。しかし、治りきらないうちに患者さんが治療に来なくなり、やがて重症化する。現在、爪白癬を熱心に診ている医師の間では、症状の程度に関係なく爪白癬は飲み薬という考えです」

 肝機能障害がある人には爪白癬の飲み薬は使えないと言われがちだが、現在主に使われている飲み薬(テルビナフィン塩酸塩/ホスラブコナゾール L-リシンエタノール付加物)は多少の肝機能障害があっても問題ない。併用できない禁忌薬もない。

「多剤併用の観点から『すでに(持病で)たくさん薬を飲んでいるので、これ以上増やすのは……』という患者さんもいます。しかし爪白癬の飲み薬は、最短3カ月で終わる。現在10種類の薬が11種類に増えたとしても、それはわずかな期間のことです」

 爪白癬は、放置するデメリットがかなり大きい。場合によっては、寿命にも関係する。

 しっかり完治させるためには、飲み薬なのだ。

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