慢性的な腰痛で悩んでいるなら…「痛み」の専門外来を受診する

有訴者率の高い症状トップは男女ともに「腰痛」

 2022年の国民生活基礎調査では、有訴者率の高い症状トップが、男女ともに「腰痛」。そんな腰痛、慢性的な症状に悩む人の中には、「痛み」の専門外来を受診する人も出てきている。どんな検査・治療を行うのか? 中部国際医療センター痛みセンターの飯田宏樹医師(日本慢性疼痛学会理事長)に聞いた。

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 岐阜県にある同センターには、他県からも患者が訪れる。痛みに対して多くの視点からアプローチするため、医師のほか、看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床心理士、理学療法士、作業療法士といった多職種が連携し治療を行っている。

「腰痛は、最初は原因がはっきりしていても、時間が経つにつれて痛みの構造が変化し、神経が過敏になって痛みだけが残るケースがあります。ストレスのほか、多彩な原因が絡み合っているケースも。また、画像検査でヘルニアがあったとして、そのヘルニアで腰痛が生じているケースもあれば、ヘルニア自体では痛みはなく別の要因があるケースもあります。画像で見つかることが、すなわち痛みの原因ではありません」

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