流行性角結膜炎ってどんな病気? 全国の学校で感染症が大流行

“はやり目”の患者数がじわじわと増えている

 流行性角結膜炎は治るまでに2週間以上要するケースもあり、人によっては1カ月以上かかる場合もあるという。

 なぜ、流行性角結膜炎がこの時期に流行しているのか? 理由は不明だが、同じアデノウイルスが原因で発症する「咽頭結膜熱」の流行と関係している可能性もある。

「咽頭結膜熱は別名『プール熱』と呼ばれる感染症です。39度以上の高熱が4~5日続き、へんとうの腫れや喉の痛み、頭痛、倦怠感、食欲不振に加え、目の充血や目ヤニが出る感染症です。症状が治まるまでに1週間程度かかります。通常は6月ごろから流行し、プールでの感染が多いことからこの名で呼ばれるようになっています。ところが今年はなぜか、季節外れの流行になっているのです」

 この3年間、多くの人は新型コロナの流行で自宅にこもらざるを得なかった。そのせいで感染症にさらされず免疫機能が弱ったため今年は感染症が多い、などとの解説がある。ありそうな話だが、実際のところはわからない。ただ、ハッキリしているのは、これらの感染症の患者がゆっくりではあるが着実に増えていることだ。

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