実務実習は主に5年生時に行われます。そして病院や薬局といった実際の臨床現場で行われるため、それ相応の知識と技術が求められます。つまり、誰でも実習できるわけではなく、大学で試験が行われ、それに合格した学生のみが実務実習に臨むことができる仕組みになっているのです。
薬剤師の“仮免許”みたいなイメージで考えてもらうとわかりやすいかと思います。この試験に合格できなければ、当然、実務実習ができなくなるわけですが、実務実習は進級のための必須の単位なので、その場合は必然的に留年ということになってしまいます。私たち臨床現場の薬剤師は、実務実習を通じて学生を指導しています。
大学卒業に必要な単位を取得して卒業試験に合格したとしても、まだ「薬剤師免許」はもらえません。薬剤師は国家資格であるため、薬剤師国家試験に合格する必要があります。薬剤師国家試験は2日間にわたって実施されますが、落とすための試験ではないので受験生全員が一定以上の点数を取ることができれば全員合格となります。ただ、合格基準となる点数は毎年少しずつ異なっていて、試験の難しさに左右されます。
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