国内では、2022年7月25日に初めて感染者が報告されました。その後、2023年に入って感染者数が増加し、一時期は1週間に20人近く報告されることもあったのですが、5月以降は散発的な報告にとどまっています。
通常、エムポックスの潜伏期間は5~21日とされており、潜伏期間の後、発熱、頭痛、リンパ節腫脹、筋肉痛などが1~5日続き、その後に発疹が出現、皮疹は性器・肛門が多く、次に多いのが体幹・四肢とされています。
アフリカにおけるエムポックス患者の致死率は1~10%ほどとされていますが、先進国では多くの場合は軽症で、2~4週間後には治癒するというのが一般的のようです。ただし、乳幼児や妊婦、免疫不全がある人などは重症化する可能性があるとされています。亡くなられた患者さんは30代の男性で、海外渡航歴はなかったのですが、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染による免疫不全があったとのことです。
感染症別 正しいクスリの使い方