病気と共に生きていく

支えられないと立てない。触れられると激痛…夫に何度も当たった

絵、音、文字で思いを表現(提供写真)

 千葉大病院へ入院後も、すぐに診断がついたわけではありません。1週間ほど、毎日さまざまな検査が行われました。衝撃的、かつ地獄の痛みの検査が「筋電図検査」で、体の至るところに電気針を当て、電気を流し、神経が反応をしているかを確かめるのです。

 痛みの程度は、ナイフで深くひと刺しされ、その傷口にプロボクサーから強烈なパンチを当てられている……と言ったら想像がつくでしょうか。普段泣かない私なのに、滝のように涙が流れてくるのです。モニターを見ている医師も、最初は2人だったのが、「○○先生、呼んできてくれる?」「◇◇先生、来られるかな?」という言葉が行き交い、最終的には15人ほどに増え、すし詰め状態になっていました。

「慢性炎症性脱髄性多発神経炎」という病名が告げられたのは、入院していつくらいのことだったか……。大量のステロイドを投与する治療を受け、その副作用で一気に30キロ太りました。検査、治療、リハビリと、入院生活は2カ月に。産まれたばかりの娘に対し、顔を見るくらいはできても、抱くこともミルクをあげることもできませんでした。

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