独白 愉快な“病人”たち

乳がんで左乳房全摘を経験した女優の小栗香織さん…手術を勧められても「即答はできませんでした」

小栗香織さん(C)日刊ゲンダイ

 うれしかったのは、子供が励ましてくれたり、手伝ってくれたりしたこと。その頃は「ボクは医者になる」と言ってくれていました。今は高校に入って文系に進んでいますけど(笑)。

 病気を経て、自分が悩んだことや苦しかったことを、多くの人にお話しできる機会があればいいなと思い、「ピンクリボン」のアドバイザーや心理カウンセラーの資格を取得しました。乳がんという病気についてだけではなく、夫との向き合い方、育児、生活の仕方といったことでの悩みも多いんですよね。コロナ禍も落ち着いてきたので、講演などの機会があればいいなと思っています。

 一番伝えたいのは「検査に行ってね」ということ。しこりがなくても、自分は大丈夫だと思っても、定期的な検査が大事。知り合いに子宮がんのステージ1で全摘して抗がん剤もしたけれど、告知から1年半で亡くなった人がいます。彼女も自分ががんになるなんてまるで考えていなかった。がん家系でなくても十分に可能性はあります。

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