科学が証明!ストレス解消法

考えている以上に「ストレス」は病気の引き金になる

睡眠の質を高めることが重要(C)日刊ゲンダイ

 その結果、①と②には特に変化はなかったのですが、③は7割が1週間ほどで突然死したというのです。つまり、炎症を引き起こす病原性の免疫細胞が血中にある場合、ストレスが引き金となって病気を招くことを突き止めました。私たちが考えている以上に、ストレス過剰な状態は、深刻な病気につながってしまうんですね。

 とはいえ、社会を生きていく上で、仕事関係や対人関係などでストレスをゼロにすることはできないと思います。組織の中にいる以上、自分でコントロールできないことはたくさんあります。しかし、最低限の食事や睡眠環境は自分でコントロールできるはずです。特に、睡眠は脳の状態を健康に保つためにも重要だと分かっています。

 世界に比べ、日本人の平均睡眠時間は短いといわれることがあります。単に短いだけならまだしも、近年は眠る寸前までスマホやタブレットなどを眺めてしまうため、交感神経がオンのまま眠る人が増えました。眠りの質が悪ければ、その分、ストレスも逃げづらくなってしまいます。

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堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

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