デング熱だけじゃない…「虫で死なない」ための対策と対処

縞模様の服は着ない方がベター(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

■酒飲みは要注意

 むやみに虫を叩き潰さないことも大切。蚊なら問題はないが、やけど虫は、叩き潰して体液が皮膚に付着すると、やけどのような症状が広がる。

 いずれの場合も症状は、腫れや高熱、発疹などが一般的。しかし、たとえばマダニは発熱や下痢、嘔吐を起こし、致死率3割の重症熱性血小板減少症候群を発症するリスクがある。ツツガムシ病はマダニが媒介する病気で40度近い高熱、発疹が出て、脳炎のような症状で死に至る場合もある。

「重要なのは、これからの季節に突然、腫れや高熱、発疹などが出たら、原因のひとつに虫を疑うこと。様子を見ようとせずに、専門医の診察を受けることです」

 同じ環境にいるのに、虫にすぐ刺される人とそうでない人がいる。体質によって「刺されやすさ」が異なる。

「体温が高い、お酒を飲む、汗をよくかく、生理中、子供は虫に刺されやすい。これらの人は、その体質を自覚して、より熱心な対策を」

 治療は、症状が軽ければ抗ヒスタミン剤やステロイドの外用薬、ひどければ経口ステロイド薬。虫による病気の場合は限られた時間、限られた量のステロイドなので、副作用は心配無用だ。

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