排便障害も…流行の「炭水化物抜き」は腸に悪いと医師警鐘

やみくもに炭水化物を減らすのは良くない(C)日刊ゲンダイ

■食物繊維が多く低カロリーの物を上手に摂取

 松生院長は食物繊維に焦点を当て、腸の健康維持のための効率の良い取り方を患者に指導している。カギになるのが、日本食品成分表をもとに松生院長が考案したオリジナル指標「F・I値(ファイバー・インデックス値)」と、「S・F値(サルバブル・ファイバー値)」だ。

 F・I値は食品100グラム中のカロリーと食物繊維量の比率で、低いほど食物繊維が多く低カロリー。

 S・F値は一つの食材に含まれる総食物繊維に対する水溶性食物繊維量の割合。数値が高いほど「水溶性」が多いので、便秘など腸の不調を感じる人は、S・F値が高い食材を選ぶといい。

 F・I値が低く、S・F値が高い食材は、主食では、そば、パスタ、ライ麦パン、野菜では、ブロッコリー、トマト、さやいんげん、オクラ、大根、キャベツ、春菊など。イモ類は、サトイモ、サツマイモ、果実は、アボカド、キウイフルーツ、リンゴ。肉は食物繊維がほとんど含まれていないので、F・I値とS・F値はない。

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