「ドライマウス」という病気をご存じの方も多いと思います。「口腔乾燥症」ともいい、さまざまな原因で唾液の分泌量が低下し、口の中が乾燥する病気です。
10年ほど前から注目され始めた症状で、根本治療法は確立されていません。唾液が減ることで、口の中の乾燥や痛み、味覚障害などを起こすことが知られています。一般的には歯科の病気だと思われがちですが、実は耳鼻科に関係する病気でもあります。
口腔内には1日に1~1・5リットルの唾液が分泌されています。耳の下やあごの辺りのぐりぐりを唾液腺といいます。唾液腺には耳下腺、顎下腺、舌下腺があり、唾液をつくり、管を通して口の中に唾液を出しています。
ドライマウスを発症する原因のひとつに年齢があります。加齢により唾液の分泌は低下するのです。70~80歳は唾液量が若い頃の約半分に減るといわれています。
耳鼻科の病気