漢方達人をめざせ!

方便も時に有効

 漢方薬は特に、処方をする時に薬の説明を十分にすることが大事。前回、「瞑眩」という好転反応についてお話ししましたね。瞑眩が出ることがあらかじめ予想される場合は、こんなふうに話します。

「症状が悪化したように感じるかもしれませんが、それは薬が効いている証拠です。一時的なもので、その後にはよい効果が出てきます。漢方薬は水溶性なので体に滞留している時間もそう長くありませんから、心配でしたら1~2日お休みして、処方した量は最後まで飲みきるようにしてくださいね」

 さらに、絶えず連絡を取れるようにして、少しでも不安を減らすようにします。

 なぜなら、東洋医学には「氣」の概念があって、不安やストレスが症状悪化につながることが往々にしてあるから。

「弱めの漢方薬に替えたから大丈夫よ」と力強く言うことで、瞑眩が軽減するケースは珍しくありません。本当は「強め・弱め」なんてない場合も多いのですが、薬剤師の私が太鼓判を押すことで、不安が消え、漢方薬がいいように働くのです。

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久保田佳代

父は乳児院院長、母は薬剤師、長女は歯科医、次女は眼科専門医という医療一家に産まれたが、昨今の臓器医療である西洋医学とは違い、人に向き合い、カラダとココロの両面から治療が行える漢方を志し20余年経つ。昭和薬科大学卒業、老舗漢方薬局を経て、「氣生薬局」開局。サプリメントアドバイザー、漢方茶マイスター、日本プロカウンセリング協会1級など多数資格取得。「不妊症改善における実力薬局100選」に選ばれている。