最近、「ネイチャー」という有名な科学誌に、その答えとなる興味深い論文が掲載されました。人間の遺伝子の一部を持ったネズミを使った実験ですが、メラノーマという悪性の皮膚がんの細胞が簡単に転移しないのは、「血液の中では酸化ストレスがあって、それががんを抑え込んでいる」ということが分かったというのです。
抗酸化剤を注入すると、それによってがんは進行して転移してしまいます。つまり、悪者のように思われた活性酸素は、がん細胞を作る原因のひとつである一方、血液に広がったがん細胞に転移をさせないような良い作用も持っていたのです。
サプリメントはがんになる前なら一定の効果がありますが、がんになったらむしろ取らない方がよいというのが、近い将来のがん治療の新常識になるかもしれません。
医者も知らない医学の新常識