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【食道アカラシア】昭和大学江東豊洲病院・消化器センター(東京都江東区)

昭和大学江東豊洲病院・消化器センター・センター長の井上晴洋教授/(C)日刊ゲンダイ
世界的経口内視鏡治療を開発 飲食時のつかえ感、胸の痛みを大幅改善

「食道がん」「逆流性食道炎」と並ぶ、食道3大疾患のひとつに「食道アカラシア」がある。

 食道の上下両端には括約筋があり、通常なら食べ物が通るときに括約筋が緩んで胃の方へ運ばれる。食道アカラシアは下部括約筋が肥大、狭窄して食べ物が通りにくくなる病気。飲食時のつかえ感やのみ込みにくさ、胸の痛みや不快感などの症状が表れる。

■4月から保険適用に

 これまで根治するには手術しかなく、近年では主に腹腔鏡手術が行われてきた。しかし、今年4月に先進医療だった経口内視鏡治療(POEM)が保険適用になった。

 同センター長の井上晴洋教授(外科医・顔写真)は、そのPOEMを開発した世界的な第一人者。同センターの食道アカラシア患者の99%は国内外からの紹介患者で、海外からも多くの医師が視察に訪れている。井上教授はPOEMの特徴をこう言う。

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