驚異の回復例も 子供の「視力低下」抑制に3つの新技術

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

■角膜表面の形状を変化させる治療法

 これは特殊なコンタクトレンズで角膜表面の形状を変え、乱視や近視を矯正する治療法だが、公的健康保険は利かない。

 一定の装着時間が必要で、就寝時に使われるため「ナイトレンズ」などと呼ばれている。夜間6時間以上装着することで昼間はメガネなしで過ごすことが可能だ。0.1以下の人が1.0以上の視力を取り戻した例も報告されている。

「日本コンタクトレンズ学会が定めるガイドラインでは、20歳未満の使用は推奨されていません。しかし、国外では近視の進行が速い子供の方が効果があるといわれており、注意して使えば小児でも使用が可能です」

「コンタクトレンズはちょっと」という人は、子供用の遠近両用レンズ(MCレンズ)を用いたメガネを使うのも手だ。

「3年間使った子供は近視の進行を15%減らした、との報告が国際的に権威ある医学雑誌に掲載されています。最近は、さらに近視の進行を30%減らすというMyoVisionレンズの開発も進められています」

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