なりやすい病気は血液型でわかる

「非O型」と「O型」で血液凝固因子の濃度が違う

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 非O型(A型・B型・AB型の総称)が、O型よりも深部静脈血栓症やエコノミークラス症候群になりやすいことが、世界中で続々と報告されています。リスク差は「1.5倍から3倍」とされています。非O型は、O型と比べて、それだけ血栓ができやすいのです。

 血液が血管内で凝固しては困りますが、ケガなどを負ったときには傷口で速やかに固まって止血しなければなりません。その微妙なバランスを制御しているのが、「血液凝固因子」と呼ばれる一連の物質です。十数種類の物質が関わっており、血液に溶けて体中を巡っています。その中でも、フォン・ヴィレブラント因子(vWF)と第Ⅷ因子の2種類が特に重要です。どちらもタンパク質の一種です。

 生まれつき第Ⅷ因子が不足していたり、機能が低下していたりするのが、「血友病A」です。血液が固まりにくく、ちょっとしたケガでも出血が止まりません。ちなみに第Ⅸ因子が不足している人は「血友病B」と診断されます。またvWFが不足している人は、フォン・ヴィレブラント病です。血友病ほどではないですが、やはり血が止まりにくくなる病気です。

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