医者も知らない医学の新常識

食後に眠くなるのはナゼなのか?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 ご飯を食べると眠くなるのはなぜでしょうか? これは完全には解明されていない問題です。

 少し前までの説明は、「食事をすることにより胃腸に血液が集まるので、相対的に脳の血流が減って、脳の働きが低下するので眠くなる」というものです。ただ、脳の血流は低下しないように調節する仕組みがあります。それを超えて脳の働きが低下するようなことが、本当に食事のたびに起こるのだろうか……という点については確たる根拠があるわけではありません。

 どちらかといえば、血圧の低下の影響の方が大きいかもしれません。食事は一種の運動ですから、直後に血圧は上昇し、それから下降します。それに伴って脳の血流低下が起こっても、これも不思議ではないのです。

 最近、食後の眠気の原因として注目されているのは、「オレキシン」という物質です。オレキシンは脳の視床下部に存在する神経から分泌される物質で、この物質があることが目を覚ましているためには必要だと考えられています。

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石原藤樹

信州大学医学部医学会大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。