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【脊椎手術】世界初の脊椎専用「ハイブリッド手術室」

湘南藤沢徳洲会病院の江原センター長(提供写真)

 治療は、手術で曲がった背骨をボルトとロッドを使って矯正する。一般的には、背中を大きく切り開く「後方矯正固定術」や、背中から胸にかけて大きく切り開く「前方矯正固定術」が行われる。同センターが積極的に手掛けているのが「内視鏡サポートでの前方矯正固定術」だ。

 1994年に江原センター長が考案した術式で、脇の下辺りを7センチほど2カ所切開するだけ。そこから内視鏡サポートで脊椎を矯正する。

「脊柱側彎症は10~15歳の女性の発症が最も多いので、体に大きな傷をつけることは術後のQOLを大きく低下させます。内視鏡下での手術であれば傷痕は小さく、腕を下ろせば隠れます」

 傷の大小に関係なく、脊柱側彎症の手術は複雑。正確に実施できる医師は多くはない。ハイブリッド手術室を使った脊柱変形手術年間100例以上の手術実績は全国でもトップクラスだ。

■データ

 旧茅ケ崎徳洲会総合病院。JR辻堂駅前の再開発で新築移転して改称。
◆スタッフ数=医師2人
◆年間手術総数(2015年)=418件(頚椎72例、胸椎16例、腰椎222例、脊柱変形107例など)

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