年を取ったらクスリを見直せ

副作用が多い睡眠薬はなるべく使わない

 高齢者は、若年成人に比べて睡眠の質が低下します。ぐっすり眠る睡眠を「徐波睡眠」といいますが、この割合が減少して「浅い睡眠」の割合が増加します。その結果、寝つきが悪くなったり、何度も目が覚める「中途覚醒」が多くなります。そのため、高齢になって不眠に悩み、睡眠薬を服用するようになるケースも少なくありません。しかし、安易に睡眠薬を飲んではいけません。

 不眠には、他にもうつ病、譫妄、むずむず脚症候群(restless legs syndrome)、皮膚のかゆみ、頻尿など、さまざまな原因があります。睡眠薬を飲む前に、まずは「不眠の原因」に対応する必要があります。

 他の病気がある場合は、そちらを治療しなければなりませんし、生活習慣の見直しも大切です。規則正しい起床と就寝、朝の日光浴、適度な運動、昼寝の制限、アルコール・ニコチン・カフェインの制限などで改善するケースもあります。

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中尾隆明

1985年、愛媛県生まれ。愛媛県立南宇和高等学校を経て岡山大学薬学部を卒業。2008年からこやま薬局(岡山県)で管理薬剤師を務め、現在は企画運営部主任として各店舗のマネジメントを行っている。8月に著書「看護の現場ですぐに役立つ くすりの基本」(秀和システム)を発売。