これで痛みを取り除く

くも膜下出血の手術前はモルヒネより強力な医療用麻薬を

 手術法は、開頭手術と血管内手術がある。開頭手術は、頭蓋骨に直径5~6センチの穴を開け、顕微鏡で見ながら破裂した動脈瘤の根元をクリップで挟む。血管内手術は、太ももの付け根からカテーテル(細い管)を挿入し、細くて軟らかいプラチナ製コイルを動脈瘤の中に詰めて出血を止める。

 どちらの手術を行うかは、動脈瘤の場所や形状、高齢者かどうかなどによって検討するという。

「術後も、出血した血液が吸収されてなくなるまで2週間ほど頭痛が残ります。その痛みを抑えるには、通常の消炎鎮痛薬(内服や点滴)を使います。頭蓋内圧を下げる脳圧降下薬の点滴も行います」

 手術法にかかわらず、術後は経過観察が必要になるので入院は1カ月くらいになるという。発症者全体の約30%は治療しても手足のマヒなどの後遺症が出る。後遺症がなく社会復帰するのは、約30%だ。

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