これで痛みを取り除く

慢性硬膜下血腫はロキソニンなどで痛みを抑えて翌日手術

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 転んだりして頭を打ち、1~2カ月して頭痛が表れてきたら「慢性硬膜下血腫」を疑った方がいい。ただし、ちょっとした軽い打撲でも起こるので、本人は頭を打ったことを覚えていないケースも多い。「東京都済生会中央病院」脳神経外科の淺田英穂部長が言う。

「頭部の打撲により、頭蓋骨の下にある硬膜の血管から出血をして、硬膜とくも膜の間に徐々に血がたまる(血腫)のです。最初は頭重感から始まり、血腫が大きくなるにつれて脳を圧迫して頭痛がひどくなっていきます」

 徐々に進行し、頭痛の他に「悪心」「吐き気」「片マヒ」「失語症」なども表れ、「記憶力低下」「尿失禁」「歩行障害」などの精神症状も伴ってくるという。

 ただし、脳が萎縮している高齢者の場合は精神症状が主症状になる。認知症に似た症状が急に進行するようなら、慢性硬膜下血腫の可能性がある。

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