悪性度は4段階で、グレード2までは比較的進行が遅く、良性の範疇に入り、手術で全摘できれば治療は終了。グレード2は20~40代に多く、5年生存率は7割ほど。決して治療成績は悪くありません。
川島さんは診断当初、28歳。再発に苦しめられながらも、公表までは治療がうまくいっていたのではないでしょうか。女優の須藤理彩さん(40)と結婚したのは06年で、その後、2人の子宝に恵まれています。家族の支えも大きかったのでしょう。それまでは作品をコンスタントにリリース。ライブ活動も頻繁に行っていました。
とても前向きに生活されていた様子がうかがえますが、公表翌年1月のアルバム発売後は、今年のEPまでライブ盤とアルバム1枚のみ。公表の前くらいから、病魔が進行したのでしょうか。
悪性脳腫瘍の3分の1程度を占めるグリオーマというタイプは、正常組織に染み込むように広がるため、正常組織との境界が分かりにくい。さらに、近くに重要な神経や血管があったりすることもあって、手術で十分に取り切れないケースが多く、術後に放射線や抗がん剤を追加するのが普通です。川島さんも、悪性グリオーマだった可能性があります。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁