受診までの「応急処置」

【せき止め】気管支拡張作用も ハチミツ・コーヒーなどが効く

コーヒ-(C)日刊ゲンダイ

「せき」は、空気の通り道の気道に侵入した異物(ほこりや煙、ウイルス、細菌など)を外に追い出すために起こる体の防御反応。気道の粘膜表面に分泌されている粘液が異物をからめとったものが「たん」で、せきは、たんを外に出す役割もしている。

「池袋大谷クリニック」(東京)の大谷義夫院長(日本呼吸器学会指導医)が言う。

「せきが出る呼吸器疾患はさまざまですが、急性のせき症状で感染症が疑われた場合、まず患者さんに聞くのは“たんの色”です。たんが透明ならウイルス性、黄色や緑色なら細菌性の可能性が高いという特徴があるからです」

 いずれにしても軽症なら“せき止め”の応急処置として、とりあえず「ハチミツ」を試してもらいたいという。そのままなめてもいいし、お湯に溶かしてハチミツ湯で飲むのでもいい。

「民間療法でたくさんの食材が“せきに効く”と挙げられていますが、即効性があり、医学的に効果が確認されているのはハチミツくらいです。海外論文を見ても、せき止めの処方薬のデキストロメトルファンよりも、ハチミツの方が有効性が高いという研究結果が複数出されています」

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