これまでの経験から、がんで動けなくなると、せいぜい1週間ほどで最期を迎えます。それが大きな意味を持つのは、患者を支える家族の介護の負担です。
ある子宮頚がんを克服した30代女性はその後、肺がんで苦しむ70代の父に寄り添うことに。その時もインフルエンザから気胸を併発。容体が悪化してから1週間、妻と2人の子供に見守られての最期でした。
1週間という期間なら、みんなががん患者に思いを寄せながら、介護を乗り越えることができます。みとった後、やり切った感を覚える方も少なくありません。愛情を持って見送ることができるのです。認知症や脳卒中の後遺症を抱えて、何年も介護が続くのとは決定的に違いますから。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁