貧乏になる人の習慣

米国富裕層2割は貧困層出身 共通項は「親が厳しい」こと

 ホリエモンこと堀江貴文の共働きの母も厳しかった。テストが100点は当たり前。90点だと怒られる。柔道を休むと家に入れてもらえない。授業参観に両親の姿はなく、ゲームもなく、パソコンは母にゴミ捨て場に捨てられたという。

 400人以上の富裕層と貧乏人を追跡した米国のトーマス・C・コーリー氏の調査結果では、6割以上が親に毎月2冊以上の歴史、科学、哲学等の本を読ませられ、その後、理解したかどうか質問されていた。

 しかし、最近は昔のように厳しくしつけをできない親も多い。そのため富裕層の間では全寮制のボーディングスクール(寄宿学校)に入学させるのが流行している。厳しいしつけと、規律・規則の徹底、そして何より礼節の行き届いた仲間との人脈を構築させるためだ。

 ジム・ロジャーズは、2人の娘を中国語、英語、マレー語、タミル語(インド)の4カ国語が公用語である学校に通わせるため、シンガポールに移住した。シンガポールはOECDの科学的応用力、読解力、数学的応用力でもトップレベルで、語学力と数学を勉強させるためだ。

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柏木理佳

柏木理佳

1968年生まれ。生活経済ジャーナリスト。城西国際大学院国際アドミニストレーション研究科准教授。MBA(経営学修士)取得後、育児中に桜美林大学大学院にて社外取締役の監査・監督機能について博士号取得。香港、シンガポール、豪州、中国に滞在し、世界15カ国の人と働いた経験を持つ。著書は「デキる女にはウラがある」(あさ出版)など多数。